韓国議員ら初の北方領土入り 日韓関係への影響避けられず
韓国の国会議員3人が24日、
ロシア極東ユジノサハリンスクから北方領土の国後島に入った。
3人は竹島(韓国名・独島)の領有権確保に向け、政策や立法を審議する韓国国会の
「独島領土守護対策特別委員会」の所属で、
韓国の国会議員による北方領土訪問は初めてとみられる。
ロシアは昨年11月のメドベージェフ大統領の北方領土訪問後、
領土問題で中韓両国と共闘する方針を鮮明にしていた。
露中韓3カ国が今後、この問題で連携を強める事態も想定される。
韓国の国会議員は、同委員会の姜昌一委員長ら最大野党民主党の3人。
ソウル出発前、訪問目的を
「日本との領有権問題がある地域の支配・管理状況の視察」としていた。
聯合ニュースによると、訪問について韓国政府は「無関係」との立場を取っている。
韓国は近年、竹島周辺で海洋研究基地の建設を計画するなど、
領有権を繰り返しアピールしてきた。
菅直人首相は22日の李明博大統領との会談で、
韓国側国会議員の北方領土訪問計画について一切ふれなかったが、
訪問の事実が確認されれば抗議する意思を示しており、
日韓関係に影響を及ぼす可能性もある。
一方のロシアは今年に入り、北方領土の投資開発案件に
中韓両国の企業を誘致する意向を表明。
3月には、北方領土を事実上管轄するサハリン州が
北京で投資説明会を開くなど、経済面から中韓を巻き込む戦略を打ち出している。
イワノフ副首相ら5閣僚は15日、日本政府の中止要請を無視する形で
東日本大震災の発生後、初めて北方領土の国後島と択捉島を視察。
震災後も領土主権の固定化を目指す姿勢に変わりがないことを示した。
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産経新聞 2011年5月24日16時10分配信